郷土と天文の博物館ブログ

博物館のお仕事

令和6年10月25日

 「葛飾区郷土と天文の博物館」は、地上5階建て、プラネタリウムと郷土博物館が一体となった施設です。曳舟川親水公園通り沿いに立地するドームを有する特徴的な建物は、地域の方にとっては見慣れた光景であり、学校の校外学習等で訪れた方もいるかと思います。
 今回は、そんな葛飾区の地域の中に存在する博物館について、そもそも博物館とは何か、またそこで働く職員の仕事とは何かをお話しします。

 「博物館」は、昭和24年(1949)に制定された社会教育法において「社会教育のための機関」と定められ、昭和26年(1951)に公布された、博物館の設置及び運営に関する必要な事項を定めた法律「博物館法」においても、社会教育法の精神にのっとり「博物館の発展を図ることをもって国民の教育、学術及び文化の発展に寄与する」ことを目的としています。
 その設置要件としては「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管・育成し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーションに資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関」などと定義されています。
 時代を経るごとに求められる役割が多様化を遂げた博物館は、平成29年(2017)、文化芸術施策の推進を図る「文化芸術基本法」の制定に伴い、博物館の充実が文化芸術に関する基本施策であると定められました。博物館は、社会教育法に加え文化芸術基本法にも基づき「文化施設」としても活動を行うよう、令和4年(2022)に博物館法が改正されました。

 博物館には、専門職員として「学芸員」や学芸員の職務を助ける「学芸員補」が置かれ、博物館の設置要件である収集・保管・展示及び調査研究やそれらに関係する事業についての専門的な業務をつかさどっています。
 学芸員には資格が必要となり、博物館に関する科目9科目19単位を修得した学士の学位を有する者のほか、同等の学力・実務経験等を有すことが求められます。
 博物館の業務の多様化にあわせ職員に求められる能力も高度化し、令和4年の法改正では、それまで高等学校の卒業が資格要件であった学芸員補も「博物館に関する科目を履修し短期大学を卒業したもの、あるいはそれと同等の学力・経験を有するもの」という資格要件に改められています。

 葛飾区郷土の天文の博物館は、葛飾区教育委員会事務局生涯学習課の管轄による、「葛飾区民の郷土愛を培い、天文への理解を深め、学術及び文化の発展に寄与する」ことを目的として設置された、葛飾区の自然や歴史を学ぶための「教育施設」です。
 当博物館の専門領域は、天文学・考古学・歴史・民俗学であり、学芸員・専門調査員あわせ16名が専門職学芸系職員として職務にあたるとともに、施設の管理や事業の推進に関わる事務職員が7名所属しています。
 平成24年(2012)には、博物館との連携を行うため文化財部局も統合され、地域の文化財発掘や、区の指定登録を受けた文化財のほか、地域の人々にとっての「おたから」である「地域文化遺産」なども含めた保存・普及活動に力を入れています。

写真:運び出した荷物を整理している様子

 当博物館は、今年の9月30日から来年の3月31日まで改修工事のため休館になります。休館期間中も博物館職員は、資料の収集・保存・調査研究、普及事業や、休館時にしかできない点検業務等に取り組んでいます。
 取り組みの成果は、博物館の展示・運営活動に還元してまいりますので、再開の折にはぜひ当博物館にお越しください。

記事:博物館専門調査員(歴史・文化財担当)

※このブログの内容は"FMかつしか「まなびランド」"で令和6年9月4日に放送した内容を編集したものです。
博物館専門調査員(情報担当)

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